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法人etcカードの選び方とおすすめ比較!新会社・個人事業主でも作れる審査基準を解説

法人ETCカード

新しく会社を設立したばかりの社長や、独立した個人事業主にとって、高速道路代の精算は手間がかかります。個人名義のETCカードをビジネスで使い続けると、プライベートと仕事の利用分を分ける帳簿付けが必要になり、経理処理の負担が増えます。そこで役立つのが「法人etcカード」です。法人etcカードを導入すれば、利用明細が一つにまとまり、通行料が法人の銀行口座から直接引き落とされるため、経費精算の手間を減らせます。設立間もない会社や個人事業主は信用実績が少なく、クレジットカード会社の審査に通るか不安を感じるケースもあります。新会社や個人事業主でも発行しやすい法人etcカードの種類や、選び方、具体的な手続きを解説します。

法人etcカードとは?個人用ETCカードとの決定的な違い

法人etcカードは、企業や個人事業主向けに発行される高速道路の通行料金支払い専用のカードです。個人用ETCカードと比較して、ビジネス利用を円滑にする特徴を備えています。

法人名義または屋号の口座から引き落としができる

個人用ETCカードは個人の銀行口座から引き落とされますが、法人etcカードは法人の口座や個人事業主のビジネス口座を登録できます。これにより、個人の家計と会社の支出が混ざることを防ぎ、会計処理の透明性を保てます。

従業員用の追加カードを複数枚発行できる

多くの法人etcカードでは、1つの親アカウントに対して、複数の追加カードを発行できます。営業車の台数分、あるいは従業員の人数分のカードを確保できるため、社用車ごとにカードを固定して管理できます。誰がいつ、どの区間を利用したかが明細書に記録されるため、運行状況の把握に役立ちます。

経費精算の手間を削減できる

ETCカードを使用しない場合、従業員は領収書を保管し、経費精算書を作成して会社に請求しなければなりません。経理担当者も領収書の内容を確認して現金を手渡したり、給与振込に上乗せしたりする処理が発生します。法人etcカードであれば、毎月届く請求書と利用明細書をそのまま経理システムに入力するだけで完了します。

新会社や個人事業主でも作れる法人etcカードの種類と特徴

法人etcカードには、大きく分けて3つのタイプが存在します。審査の難易度や割引制度が異なるため、自社の状況に適したタイプを選ぶことが求められます。

クレジット機能付き法人ETCカード

一般的なクレジットカード会社が発行する法人カードに、付帯カードとしてETCカードを追加するタイプです。クレジットカードの年会費が安く、ETCの利用分に対してポイントが貯まるメリットがあります。一方で、カード会社の審査があるため、起業直後で決算書がない会社や、開業したばかりの個人事業主は審査に通りにくい傾向があります。

ETC協同組合の法人ETCカード(クレジット審査なし)

中小企業の支援を目的とした複数の「事業協同組合」が、ETCカードを発行しているタイプです。ETC協同組合や高速情報協同組合が代表的です。組合が保証人となるため、クレジット審査がありません。設立直後の法人や個人事業主でも、書類を揃えて出資金を支払えば、ETCカードを確実に取得できます。加入時に出資金(通常1万円程度、脱退時に返金されます)が必要で、カード1枚ごとに毎月、または年間の手数料がかかる仕組みです。

法人ETCコーポレートカード

東/中/西日本高速道路株式会社(NEXCO)が発行する、大口利用・多頻度利用の企業を対象としたETCカードです。特定の車両で特定の区間を頻繁に利用する場合、高い割引率が適用されます。ただし、車両とカードが1対1で登録されるため、登録車両以外では使用できません。また、月間の利用額が一定以上でなければ、割引の恩恵を受けられないシステムになっています。

自社に合う法人etcカードを選ぶときの比較ポイント

自社に適した法人etcカードを選ぶために、確認すべきポイントを3つ解説します。

初期費用と毎月の維持コスト

カードの運用にはいくつかの費用がかかります。協同組合系カードを申し込む場合は、出資金1万円程度(脱退時に返金)が必要です。クレジット付きカードの場合は、カード自体の年会費(無料から数万円まで様々)がかかります。協同組合系はカード1枚ごとに発行手数料や年間取扱手数料が必要になるため、発行枚数が多いほど維持コストが高くなります。走行頻度が極めて少なく、高速道路をあまり使わない場合は、年会費が安い、または無料のクレジット機能付きカードの方が維持費を抑えられます。実績がなく審査通過を最優先にするなら、初期費用を支払って協同組合系を選ぶのが現実的です。

割引制度の適用内容

ETCカードの種類によって、適用される割引制度が異なります。クレジット機能付きカードや一部の協同組合カードでは、平日の朝夕割引や走行距離に応じた「ETCマイレージサービス」のポイント還元が受けられます。ETCコーポレートカードでは、特定の高速道路の月間利用額に応じて高い割引率が適用される「大口・多頻度割引」が使えます。自社の車両が月にどの程度の高速道路代を支払うかを算出し、最も割引率が高くなるカードを決定します。

必要書類と発行までの日数

申し込みから手元にカードが届くまでの期間は、種類によって異なります。クレジット付きカードはオンライン申し込み後、約2週間から1ヶ月程度です。協同組合系カードは書類郵送後、約10日から2週間で発行されます。提出書類も異なります。協同組合系では、法人の場合は「履歴事項全部証明書」や「代表者の運転免許証」のコピー、個人事業主の場合は「確定申告書の控え」や「開業届」のコピーが必要です。さらに、登録する車両の「車検証の写し」や「ETC車載器セットアップ証明書」の提出を求められることが一般的です。

おすすめの法人etcカード3選

新会社や個人事業主が検討すべき具体的な法人etcカードを3つ紹介します。

実績ゼロでも発行できる「ETC協同組合の法人ETCカード」

設立1年目の新会社や個人事業主から広く選ばれているのが、ETC協同組合が発行するETC専用カードです。クレジット審査がないため、開業届を出したばかりの個人事業主でも発行できます。レンタカーや従業員の自家用車でも使える「車両不特定」の運用が可能な点も実用的です。費用は出資金10,000円(脱退時に返金)、カード発行手数料550円(税込)、年間の取扱手数料550円(税込)です。走行実績がなくても必要書類を提出すればETCカードを手に入れられるため、起業初期の会社に適しています。

高速利用が多い企業向け「高速情報協同組合のETCコーポレートカード」

毎月の高速道路代が1台あたり3万円を超える配送業や建設業などに適しているのが、高速情報協同組合を通じて申し込むETCコーポレートカードです。NEXCOが提供する大口・多頻度割引が適用されるため、利用金額が多いほど、通行料金が安くなります。割引は車両ごとに計算されます。費用は出資金10,000円(脱退時返金)、カード発行手数料618円(税込)、取扱手数料(年1回)618円(税込)です。特定の車が毎日高速道路を使用する場合に、大きな経費削減効果を発揮します。

経費決済もまとめるなら「セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード」

クレジットカード会社の審査に挑戦したい場合や、すでに1期以上の決算を終えている場合におすすめなのが、セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードです。ビジネス用のクレジットカードですが、決算書や登記簿謄本の提出が不要で、代表者個人の与信で審査が行われます。そのため、個人事業主や設立直後の会社でも作りやすいカードとして知られています。本会員の年会費は永年無料です。追加のETCカードも年会費・発行手数料ともに無料で作成できます。ETC利用分に対してセゾンの永久不滅ポイントが貯まるため、ポイントをオフィスの消耗品購入などに役立てることができます。

法人etcカードの申し込みから発行までの具体的な流れ

実際に法人etcカードを申し込む際の手順を、審査なしの協同組合系カードを例に解説します。

手順1:必要書類の準備

申し込みに必要な書類を事前に手元に用意します。法人の場合は、履歴事項全部証明書(3ヶ月以内発行の写し)、代表者の身分証明書(運転免許証など)、法人口座の通帳コピーが必要です。個人事業主の場合は、税務署の受付印がある確定申告書Bの控えのコピー、または個人事業の開業届出書のコピー、代表者の身分証明書、個人口座の通帳コピーを用意します。共通で、ETCカードを使用する車両の「車検証の写し」と、車載器の「ETCセットアップ証明書」の写しを準備します。

手順2:Webでの申し込みと書類の返送

協同組合の公式サイトから申し込みフォームに入力し、申請書を取り寄せます。届いた申請書に必要事項を記入・捺印し、準備した必要書類を同封して郵送します。

手順3:出資金の振り込みとカードの受け取り

書類に不備がなければ、協同組合から出資金(1万円)の振込案内が届きます。指定口座に出資金を振り込むと、10日から2週間程度で手元に法人etcカードが書留郵便で届きます。届いたその日から車載器に挿入して使用できます。

法人etcカードを導入・運用する際の注意点

便利な法人etcカードですが、導入や運用にあたって注意すべき点があります。

毎月の手数料や出資金の負担

協同組合系カードの場合、初期の出資金1万円に加えて、カード1枚ごとに毎月、または毎年数百円の手数料がかかります。また、毎月の通行料金の支払いに数%の手数料(通常5%から8%程度)が上乗せされる組合もあります。走行頻度が低い場合、手数料の支払いによってETC割引のメリットが減少するため、利用頻度に見合うかどうかを事前に確認する必要があります。

カードの紛失・盗難時の迅速な対応

法人etcカードを従業員に貸与する場合、紛失や盗難のリスクが高まります。万が一紛失した場合は、速やかに発行元の組合やカード会社に連絡し、カードの利用を一時停止しなければなりません。車内にカードを放置したままにしない、車載器から毎回抜くといった社内ルールを定めておくことが重要です。

従業員の私的利用の防止

ETCカードは車載器に差し込むだけで誰でも使用できるため、従業員が休日に自家用車で私的に利用してしまうリスクがあります。利用明細書は毎月細かくチェックし、不審な利用日や区間がないかを確認する習慣をつけます。社用車ごとの走行距離とETCの利用履歴を照合する管理体制を整えておくことが、不正を防ぐ手立てとなります。

まとめとして、自社に最適な法人etcカードを導入しよう

法人etcカードを導入することで、手元の現金精算がなくなり、会計業務の効率が大きく高まります。新会社や個人事業主で、クレジットカード会社の審査に通るか不安な場合は、まず「ETC協同組合」や「高速情報協同組合」が提供する、クレジット審査なしのカードを検討するのが適しています。すでに一定 of 営業実績がある場合や、維持費を抑えたい場合は、年会費無料のビジネス用クレジットカードにETCカードを付帯させる方法が有利です。それぞれの特徴を把握し、自社の事業規模や高速道路の利用頻度に合わせた最適な1枚を選んで、ビジネスの効率化を進めましょう。